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positionは、他の要素の影響を受けず、他の要素に影響を与えずに要素を独立した状態で配置するcssプロパティ。
使い方に多少癖はありますが、上手く使う事で柔軟なレイアウトが可能になります。
position の種類
| 値 | 配置 | 幅と高さ | 親要素 | 
|---|---|---|---|
| position: relative; | 自身に対する相対位置 | width - 要素通りheight-auto | 通常の要素として配置された自身を親とする | 
| position: absolute; | 親に対する絶対位置 | width -autoheight-auto | 直近の以下のいずれかを親とする | 
| position: fixed; | 親に対する固定位置 | width -autoheight-auto | 基本はビューポートが親となるが、 特定の条件を持つ祖先要素がある場合は、その祖先要素が親となる | 
| position: sticky; | 相対位置と固定位置を 組み合わせたもの | width - 要素通りheight-auto | 親要素のスクロールにより作動する | 
| position: static; | 通常の要素として配置 | width - 要素通りheight-auto | 通常の要素として振る舞う | 
- position 位置の指定方法はstaticを除き同じですが、親となる要素や作動は値ごとに異なります。
- 高さ(height) はどれも内容に準じた auto になりますが、幅(width)は値ごとに異なります。
position の位置指定
top(上), right(右), bottom(下), left(左) を組み合わせて親に対する位置や距離を指定します。
- inset利用を除き、基本的に- top(又は bottom):距離;- left(又は right):距離;の2方向をそれぞれ指定します。
- top(上),- bottom(下)を同時に指定した場合は- topが優先されます。
- right(右),- left(左)を同時に指定した場合は- leftが優先されます。
- 右上が起点となりますので、top:0;とleft:0;は記載しなくてもOKです。
レイアウトや値によって inset を使用した方が、シンプルに設定できる場合もあります^^
position 値ごとの説明
共通となるcssはまとめて、それぞれclassを2重掛けにしています
共通CSSを見る
CSS code
.t11 {
  max-width: 510px;
  padding: 10px;
  border: solid 1px #ccc;
}
.t11 .demo {
  padding: 10px;
  background-color: coral;
}
.t11 div > div {
  padding: 10px;
  color: #fff;
  background-color: #333;
} position: relative;
通常のBOX
    【relative】
top:30px;
left:50px;
    top:30px;
left:50px;
通常のBOX
    通常のBOX
  - 自身を親とする為、包括要素に positionは必要ありません。
- 通常の要素として配置された自身の位置とサイズを基準に、独立要素として指定した量移動します。
- 通常の要素としての本来の位置を保持します。
- 位置指定で本来の位置からはみ出た部分は他の要素から独立し、他の位置に影響を与えずに重なる形になります。
- width,- heightは、通常の要素と同じです。
relative のHTMLとCSSを見る
CSS code
.t11a {
  display: flex;
  column-gap: 10px;
  flex-wrap: nowrap;
}
.t11a > div {
  flex: 0 1 120px;
  aspect-ratio: 1 / 1;
} 
.t11a .demo {
  position: relative;
  top: 30px;
  left: 30px;
}HTML code
<div class="t11">
  <div class="t11a">
    <div>通常のBOX</div>
    <div class="demo"><strong>【relative】</strong><br>top: 30px;<br>left: 50px;</div>
    <div>通常のBOX</div>
    <div>通常のBOX</div>
  </div>
</div>position: absolute;
通常のBOX1
    【absolute】 top: 30px; left: 50px;通常のBOX3
    通常のBOX4
  - 包括要素(親要素)に、 static以外のposition(relative,absolute,fixed,sticky) のいずれかが必要です。いずれもない場合はビューポート= bodyが親となります。
- 親要素の位置を基準に、独立要素として指定した量移動します。
- absoluteは他の要素から独立して存在し、他の位置に影響を与えずに重なる形になります。
- 特にサイズ指定をしない限り、width,heightは、ボックスレベル、インラインレベルに関わらずautoとして内容に準じます。
absolute のHTMLとCSSを見る
CSS code
.t11b {
  position: relative;
}
.t11b > div {
  height: 60px; 
  margin-bottom: 5px;
} 
.t11b .demo {
  position: absolute;
  top: 30px;
  left: 30px;
}HTML code
<div class="t11">
  <div class="t11b">
    <div>通常のBOX1</div>
    <div class="demo"><code><strong>【absolute】</strong> top: 30px; left: 50px;</code></div>
    <div>通常のBOX3</div>
    <div>通常のBOX4</div>
  </div>
</div>position: fixed;
fixedは指定に癖がある為、扱いに注意が必要です。
【fixed】包括ブロック(親要素)はビューポートとなり、親要素にいずれかのpositionをかけても無視されます
    width, heightを指定しない場合、autoとして内容に準じます。
    祖先要素に特定のプロパティ(filter, transform, perspective)を掛ける事で要素内での指定は可能です。ただし、親となったBOXがスクロールすると、absolute と同様に移動する為注意が必要です。
    sticky の逆の動きという感じですね。
  - 基本的にビューポート、又は、特定条件の要素を包括要素(親要素)とする為、直接の親要素からの制約は受けません。 ( positionをかけても無視されます) 。
- BOX要素を包括要素(親要素)にする場合
- 祖先要素に特定のプロパティ(filter,transform,perspective)を掛ける事で、その要素を包括要素(親要素)とする事が出来、要素内で Fix するようになります。
- 親となった祖先要素にrelative等の指定は不要です。
- 親となった祖先要素がスクロールした段階で、absoluteと同じ動きになり一緒に移動します。
 sticky の逆の動きという感じですね。
 
- 祖先要素に特定のプロパティ(
- 包括要素(親要素) を基準に、独立要素として指定した量移動します。
- fixedは他の要素から独立して存在し、他の位置に影響を与えずに重なる形になります。
- 特にサイズ指定をしない限り、width,heightは、ボックスレベル、インラインレベルに関わらずautoとして内容に準じます。
祖先要素に条件プロパティがかかっていると、その要素が親となり想定外の位置になる場合があります。fixedを使用する際はご注意ください。
fixed のHTMLとCSSを見る
CSS code
.t11c {
  height: 160px;
  overflow-y: scroll;
}
.t11c .demo {
  position: fixed;
  top: 50px;
  right: 30px;
}HTML code
<div class="t11" style="transform: translateX(0);">
  <div class="t11c">
    <div class="demo"><code><strong>【fixed】</strong></code></div>
    <div>包括ブロック(親要素)はビューポート~~</div>
    <div>width, heightを指定しない場合~~</div>
    <div>祖先要素に特定のプロパティ(filter~~</div>
    <div>感覚として、sticky の逆の動き~~</div>
  </div>
</div>
特定のBOX内でFixさせる場合
- スクロールなしのBOXを作成し、プロパティ(filter,transform,perspective/ 値はnone以外) いずれかを掛けておく
- BOX内部に、スクロールの必要な要素を配置
- BOX内部に、fixed要素を配置
 (fixed要素は、BOX直下でも、スクロールのある要素内でも、どちらに置いてもOK)
position: sticky;
最初は、relative として配置され、スクロールによって fixed 同様に固定位置に変化します。
relative (最初)
relative の間は通常の要素として配置された自身の位置とサイズを基準に、独立要素として指定した量移動します。
- 通常の要素としての本来の位置を保持します。
- 位置指定で本来の位置からはみ出た部分は、他の要素から独立し他の位置に影響を与えずに重なる形になります。
- 通常の要素として配置される為、親要素にpadding等がかかっていると、その内側に配置されます。
fixed (スクロール後)
スクロールすると、最初に指定した位置のまま fixed と似た動きに変化します。
- fixedに変化した後は他の要素から独立して存在し、他の位置に影響を与えずに重なる形になります。
- 最初に親要素から受けた影響 (親要素のpadding等) は、そのまま継続されます。
【sticky】親BOXの内容が高さ以上の場合は、最初は relative、スクロール開始後 fixed として振る舞います
  最初は普通の要素同様に振る舞いますので、親にpaddingがあればその内側に配置されます
  ブロックレベルで width を指定しない場合、width100%となり left は無視されます
  スクロールが前提となる為、親要素に overflow-y: hidden; がかかっていると動きません
- 自身の位置を基準とする為、親要素に positionは必要ありません。
- スクロールが作動条件の為、親要素に高さ指定とスクロール指定が必要です。
- width,- heightは通常の要素と同じです。
- ブロックレベルでwidth指定をしない場合left指定は無視され、left: 0;として扱われます。
親要素にoverflow:hiddden; 等、スクロールを阻害するプロパティが掛かっていると動きません。
fixed のHTMLとCSSを見る
CSS code
.t11d {
  height: 220px;
  overflow-y: scroll;
  padding:30px 20px;
  color: #fff;
  background-color: #333;
}
.t11d div {
  margin-bottom: 10px;
} 
.t11d .demo {
  position: sticky;
  top: 0; left: 50px;
  width: 50%;
}HTML code
<div class="t11 t11d">
  <div class="demo"><code><strong>【sticky】</strong></code></div>
  <div>親BOXの内容が~~</div>
  <div>最初は普通の要~~</div>
  <div>ブロックレベル~~</div>
  <div>スクロールが前~~</div>
</div>